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ルーツの断片

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11月6日(日)、太田市立新田荘歴史資料館主催の初の一般公募による
中島知久平邸現地見学会が開催されました。
各回定員38名(抽選)14:00~ に当選しまして、社長と古川で行って来ました。

※中島知久平
中島飛行機(富士重工業群馬製作所の前身)創設者
軍需用航空機会社として、「隼」「呑龍」「月光」「零戦」等を製作していた。
昭和5年に衆議院議員となり、近衛内閣では鉄道大臣・東久邇宮内閣では軍需大臣・商工大臣を務めた。

中島知久平邸は昭和5年より建設が始まりました。
主家は、中庭を囲んでロの字型に構成されています(画像参照)。
設計は、宮内省内匠寮出身の伊藤藤一。
平成21年5月20日に太田市の重要文化財に指定されました。

棟札によると、
棟梁 
若林常房(車寄主任)・清水由太郎(客室主任)
黒川幸吉(居間主任)・岡村信太郎(食堂主任)
とあります。

岡村信太郎という方、苗字の通り、親戚にあたる方が担当していたのです。
3代目義一郎も若かりし頃、中島知久平邸宅の建設に携わったという事でしたから、感慨深く見学をしてきました。

岡村建業の大切なルーツの断片。

中島知久平邸が大切に保存されていくことを願っています。

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■参考資料・抜粋 新田荘歴史資料館資料・ウィキペディアより

(2011.11.08)

ママさんブラスバンド☆おりひめ

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10月30日(日)11:00~ ぐんまこどもの国 2Fホールにて
『ママさんブラスバンド☆おりひめ』のファミリーコンサートが開催されます。

子育て真っ最中の両毛地区(太田・桐生・足利・佐野)のママさん達で
こどもたちを、時にはおんぶしながら、抱っこしながら練習を重ねてきました。

当日は、野外では『おおたグルメコンテスト』が開催されていますので、
是非お出かけ下さい。

岡村建業社員もママさんブラスに参加しています。

ママさんブラスバンド☆おりひめ http://mamaban.blog122.fc2.com/
ぐんまこどもの国公式HP http://gunma-kodomonokuni.jp/

(2011.10.29)

選択肢のひとつ

先日、庇(軒)のことについてブログに載せましたが、
週末に、H邸に久しぶりに寄らせていただきました。
土庇を深くとっている住宅です。
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この夏、エアコンを使わなかったというのです。
あれだけ節電節電と世の中は大騒ぎしておりましたが、
こちらのお宅では、使わなくて済んでしまったそうなのです。
群馬県太田市・栃木県足利市の県境、
岡村建業ともそんなに離れていない距離のH邸。
日本の中でも特に暑い地域でしたから、
岡村建業の事務所は、
エアコンを使っても、暖まってしまった家の温度を下げることは出来ず、
どうにもならないという毎日でした。

気密が良いからというのも1つなのかもしれませんが、
やはり、庇が深いこと、そして、軒の出が深いこと、
これが一番なのではないかと思っています。
窓を開ければ、南側の土庇から、涼しい風が入ります。
その風は、北側へと抜けていく。
土庇や軒で影となる壁は直射日光を遮ります。
結果的に、建物自体の温度も下がるというわけです。

風通しの良い立地条件とはいえ、
この酷暑をエアコン無しで乗り切れるとは、
驚きですね。

タイトルの『選択肢のひとつ』。
つづきを後日。

(2011.10.03)

昔を足す

JR東日本から発行されている
大人の休日倶楽部 ジパング 10月号に、
落語家・立川志の輔さんのインタビュー記事が掲載されています。

そこに、
『-便利を取れば何かを失う。今の時代、いよいよ便利を極めたのだから
 そろそろそこに"昔"を足したらどうだろうか。-』
という文がありました。

住宅に当てはめてみます。
例えば庇。

昔から日本人は、家の庇を深く取って、住んでいました。
いつからか、庇は、何だかあまり見られない住宅が増えていきました。

今年は震災の影響もあり、庇がいかに節電に有効かということを
TVやラジオなどで説いているのを何度も聞きました。

日本の気候風土に、何故庇が必要だったのか。

志の輔さんの言葉に、
便利で得たもの・便利だからこそ失ったもの、
工業製品・手造り、
安い・高い・・・、
そんな対極のものを思い出したりしています。

私達、建築に携わる者たちは、
これからの住宅のありかた、
日本人としての暮らし方を、
大切に考えなくてはいけないのではないかと思っています。

『そろそろそこに"昔"を足したらどうだろうか』

住宅だけでなく、何にでも置き換えられますね。


■参考・引用 JR東日本・大人の休日倶楽部 ジパング 10月号

(2011.09.29)

台風一過

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群馬県太田市沖之郷町の台風15号は、
16時~18時頃一番強くなりましたが、大きな被害がありませんでした。
神奈川県や東京、東北地方では、冠水や停電、落下物等の被害が沢山あったようです。
こちらの地域は、台風の進行予報と少しずれたようですね。
(同じ太田市でも、冠水したところもありますが)
今年は災害の多い年です。
これ以上混乱が起こりませんように・・・。


今日は館林市の現場へ。
伊勢崎市studio cubeさん設計のリフォーム(再生工事)です。

(2011.09.22)

家守り

台風が近づいて来ています。
3.11の地震以来、ほとんどの家の屋根瓦はブルーシートのままです。
幸い、あの地震以降、
ゲリラ豪雨や突風などが吹いておらず、当初の予想より、雨漏り等は少ないのですが、
今回の台風の進路を見ると、太田市も範囲内に入っていますので、
気をつけなければなりません。

『家守り(いえもり)』
最近ちらほらとこの言葉を耳にしたり、目にしたりするようになりました。

来年のHPリニューアルに向け、色々と準備を始めているのですが、
この『家守り』について、特に考えをめぐらせています。

そもそも、大工さんというのは、
『家守り』という仕事なのだと思います。
この地に岡村建業があるのも、先々代の竹次郎が、
事務所南側のM家の建設の為に、埼玉県の妻沼より居を構えたのが始まり。
M家の棟札によると、明治43年と記してありますから、
その何年も前から建設は始まっていることとなります。
そこから100年を超え、
ですが、そこに、当時のままの姿でM家はあるのです。
その家を守ってきたという、まさに『家守り』の役目です。

岡村家の子供たちは、その変わらない家を前に見ながら、
『あの家を建てるため(守るため)にここに来たんだよ』と言われながら育ちます。

この沖之郷町には、そんな家が沢山あり、それは私達の宝です。
その家々を『守る』こと。
その家に住まう人たちを『守る』こと。

これが、本来、地場で仕事をしていく大工としての責任なのだと思っています。

M家は、岡村建業の歴史そのものです。
証人のようなものでしょうか。
襟を正さずにはいられません。

手がけた仕事は、ずっとその先まで気にかける。
それが一番大事だと思っています。

『つくる・つなぐ・つづく』とは、
そういうことなのだと思っています。

『家守り』素敵な言葉です。

(2011.09.20)

決め手

台風一過、今日は群馬県太田市沖之郷町、快晴です。
連日水害のニュースで朝を迎えますが、
被害に遭われた方々にお見舞い申し上げますと共に、
これ以上被害が大きくならないようにと願うばかりです。

今日のタイトル。
『決め手』とは?

ショールームをお施主さんがまわって来た感想を頂くことがありますが、
私たちが感じる『ショールームの特色』、
例えば、品揃えや、雰囲気、そして、ショールームにいる説明員のこと。
それと同じ感想を言われる方が多いのです。

以前にも同じような事をブログに記したことがありますが、
商品云々というよりは、
"質問した事に、的確に答えられるか"ということが大事なのです。

そこが出来ているメーカーと、出来ていないメーカー。
そんなところが、実は一番の『決め手』だったりするのです。

それだけ、住まう側のひとたちが勉強しているということです。

メーカーの営業マンや、説明員さんが
このブログを読んでくれているかは判りませんけれど、
ここが私達工務店にとっても、使うお施主さんにとっても、
重要だという事をわかってほしいと思います。

ショールームに来た人が、何を求めて来ているのか。
それをキャッチする力が必要なのだと思います。
そして、キャッチしたものを、提案するという力。

"人のふり見て我がふり直せ"と言いますが、
私達工務店にも、その力は必要なのだと思っています。

『つくる・つなぐ・つづく』のために。

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       ■桐生市K邸 2F和室
       床框・屋久杉 床柱・北山杉天絞 襖紙・和紙貼り

(2011.09.07)

てしごと

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先日完成した桐生市の現場の外流しです。
今回、左官工事で仕上げました。

既成のものは、なかなか良いものがないのです。
今回、久々のてしごと。
左官屋さんも思い出深い仕事だったと思います。

現在大工さんは、新田村田町のリフォーム工事を終えたところです。
まだまだ天気が安定しません。
カラッと晴れた空の下で、鉋をシュルシュルとかける姿を
久々に見てみたいものです。

(2011.09.05)