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職人の背景を知る

Discover Japan 2月号を見ていてこの言葉が目にとまりました。

家を建てる時にまず考えること。
「誰に託すか」であってほしいと思っています。

その「誰」を考えることは、今の世の中、もしかしたら大変なことなのかもしれません。
情報はあふれ、選択肢は無限にあります。
近くの懇意にしている大工さん なんて言葉はあまり聞かなくなってしまいました。

家を建てるという仕事を生業にしている私たち。
世の中の流れ。
そのバランスを保つには、やはり、家を建てる者が情報をキャッチする力を持っていなければならない。

反面、今、日本の優れた技術や製品が見直されてきているという流れも大きく感じています。

そこで、「職人の背景を知る」。

どういうことをしてきて、現在があるのか。
この人に託せるか。
全て仕事にあらわれているのです。
人となりを知る。
そこから家を考えてみるというのも、ひとつの方法であると思います。

だから、職人は、日々精進。
だから、岡村建業も、日々精進。
これしかありません。

(2015.01.13)

謹賀新年

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(2015.01.06)

オープンハウスのお知らせ

岡村建業が施工を担当させて頂いております arc-d 一級建築士事務所設計の「石原町のいえ」。
9月27.28日の両日のオープンハウスが催されます。
予約制となっております。
岡村建業の新たな一歩を見て頂けたら幸いです。

openhause.jpg

■arc-d 一級建築士事務所 blog
http://arcd.exblog.jp/21127971/

(2014.09.24)

家守りと万葉集と味噌汁

先日、大変お世話になっていたお施主さんの葬儀に参列致しました。

大工さんに限らず、他の職人さんたちも、それぞれ思い出を沢山頂いたお施主さんでした。

研究なさっていた万葉集の手書きの資料。
A3のコピー用紙の分厚い束を開くと、鉛筆で一句一句綺麗に分類された作者と訳。
とにかく、ずっと眺めていたいような、素晴らしいものを拝見させていただいた日のこと。

キッチンのリフォームの為に、お施主さんと娘さんと、雑談をしながら食器戸棚から沢山の食器を、
ひとつひとつ新聞紙に大切にくるんで、ダンボールに詰めた日のこと。

和室のリフォームの最中、昼食の時間に、大工さんに味噌汁を作っていただきました。
新しいキッチンで、動線もスムーズにテキパキと楽しそうに味噌汁を作るお施主さんを、
そのキッチンの前のダイニングテーブルから、お茶をいただきながら眺めていた至福の時間。
そして、お裾分けの味噌汁のなんと美味しかった日のこと。

その家の細部にわたり、思い出が詰まっています。
携わった家と、そこに住まうご家族のその先、そのまた先を見守っていく責務。

家守りという仕事とは、そういう事なのではないかと思うのです。


(2014.03.10)

縁から縁へ

WEBページをリニューアルして、1ヶ月が経とうとしています。
2年という長い月日をかけて、大切に形にしてきました。
その間、沢山の方から「まだか まだか」とのお声を頂戴したりしましたが、
岡村建業のあり方を考える良い機会だったと思っています。

岡村建業の柱となっているのは、やはり、「縁」。
これは、どのお施主さんを振り返ってみても、それが一番の基本となっています。
傍からみたら、このご時世に何言っているのか?と思うかもしれません。

いつかのブログで記しましたが、
小山薫堂さんが『その人の人生に足跡を残す』と言っていた事。
そういうことだと思うのです。
家を建てるという事。
誰に頼み、誰が建てるか。
この、一番大切な事に関わっていける幸せは、いつの時代でも変わりません。
住まう家族のその後の人生に、関わっていく責任。
家族の毎日を見守る家を「守る」。

そのすべての始まりは「縁」から始まります。
「縁」から「縁」へ。

それが、岡村建業の「つくる・つなぐ・つづく」なのだと思っています。


(2014.01.25)

大工の始末

NHK朝の連続テレビ小説「ごちそうさん」の中でよく出てくる
『始末』ということば。

大阪の料理の心髄と言われているという始末の料理。
始末=食材を無駄なく使い切ること
この言葉が毎日頭から離れないでいます。

では、大工の始末とは?と、考えてみました。
材木を無駄なく使い切る。
これは意外と大工さんといえども難しいのかもしれません。
家を建てるのに使用した木材の残りは建築廃材となります。
その廃材をどうするか。
在庫として抱えるとしても、使い道は勿論のこと、その保管場所を確保しなくてはなりませんから。

岡村建業での始末をご紹介します。
木っ端となった材木は、主に岡村家の給湯の薪として使用します。 
沢山出る大鋸屑は、陶芸家の山本順子さんへ。作品をつくるのに役立っているようです。
灰は、山本順子さんへお分けしたり、畑の肥料となります。

と、いうわけで、大工の始末は余すところなく。

■連続テレビ小説 「ごちそうさん」HP
http://www1.nhk.or.jp/gochisosan/
■陶芸家 山本順子さん
http://homepage2.nifty.com/potter-j/

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■岡村家の給湯ボイラー
 

(2014.01.23)

木育という言葉から

今朝TVを観ていたら、無印良品で『木育』の取り組みが始まっているということをやっていまして、ちょっと調べてみました。
ウィキペディアによると、
『北海道から発信された新しい教育、教育用語であり、市民や児童の木材に対する親しみや木の文化への理解を深めるため、材料としての木材の良さやその利用の意義を学ぶことをねらいとする教育活動、社会活動である。』
とありました。

『木育』。
私達は"木"と向き合う毎日です。
ですから、これから家を考えている方にどう"木"のことを理解していただけるかということは、最大のテーマなのですが、なかなかそれを発信していくのは難しいなと思っています。
だって、世の中は、あまりにも本当の"木"を使っているものって少ないですから。

岡村建業の自宅では、毎日の給湯を薪を燃やして賄っています。
建築廃材とはいえ、ムクの木材ですから、杉・檜・松・その他、沢山の床材や柱などの、"木っ端"を燃やすわけです。
その木をボイラーに入れるときに、各々のもつ香りや、重さ、温度、色、目が粗いもの、細かいもの等を一つ一つ確認しながら入れていきます。
「これはあの現場のあの場所の木だな。」等と思い出しながら・・・。

童謡詩人 金子みすゞは、"みんなちがって みんないい"という詩を発表していますが、
木もまさに、"みんなちがって みんないい"。
大工さんは、それを、適材適所に使っていく訳です。

『木育』。
私たちの責務なのではないかと感じています。

■ウィキペディア 木育
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%9C%A8%E8%82%B2
■無印良品 木育
http://www.muji.net/kids/

■群馬の社長TV(ネットで観られます)で取材を受けました。
http://gunma-president.net/okamura-kengyo
視聴頂ければ幸いです。

(2013.12.02)

山口晃展

群馬県太田市沖之郷町も、朝晩冷え込むようになってきました。
年の瀬も近づき、慌しい日々を過ごしております。

さて、現在、県立館林美術館にて、『山口晃展』を開催中です。
■館林美術館HP
http://www.gmat.pref.gunma.jp/ex/ex1.html
山口晃さんは、群馬県桐生市出身。
そして、今回の展示では、弊社で施工した『懐石レストラン 庄屋久平』所蔵の絵画が展示してあるのです。
山口さんの作品の中では、板に描いている作品ということで、大変珍しいそうです。

館林美術館、とても気持ちのよい美術館です。
是非お出かけください。
kyuhei.jpg 庄屋久平

(2013.11.28)