ブログ

大工さん

今朝方、通りすがりのおじさんが、
自転車を止めて、大工さんのもとへ。

昔、大工さんをしていたそうで、
「鉋(カンナ)をかけている大工を久々に見た」と言いました。

確かに、そうなのかもしれません。
工場からトラックで配達され、
梱包を開け、組み立てる。
そんな作業が、もしかしたら大工さんの作業となっているのかもしれません。

“目利き”など必要の無い時代。

私達は、この中で普通に、刻んだり、鉋をかけたりしていますが、
もしかしたら、こんな作業はしなくても良いのかもしれません。

やはり鉋(カンナ)かけは、大工さんの大事な仕事のひとつです。

鉋をかける木がある。
鉋をかけた木を使う場所がある。
鉋をかけられる大工さんがいる。

幸せなことなんですね。
きっと。

先日、瓦の応急処置の話をしましたが、
明治時代に建設されたM邸。
棟(ぐし)の損傷があり、
切妻の大屋根の為、応急処置が出来ないままでいました。
明日より、大掛かりな足場工事が始まります。

棟は、『ぐし』と呼びます。
棟上げのときに撒かれるもちを“ぐしもち”と言います。

追記です。
鉋をかけた時の、木の香もまた、良いものなのです。
鉋から出る鉋屑も美しいのです。

(2011.03.23)