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悲しい話

町の中心部が、高齢者ばかりになってしまっている場所は、
どの地方にもあるのではないかと思います。
先日のそんな場所での立ち話より・・・。

「こう雨が続くと雨漏りがね」
「どの辺りですか?」
「お勝手まわりが酷くって・・・」

実はそのお宅の2Fの屋根の瓦が1枚欠けているのです。
その事をふと思い出し、
「2Fの瓦が1枚欠けているんですよ」と教えてあげました。
すると、
「だからなんだ・・・」「私たちには見えないもんね」
「もし必要なら瓦屋さんに見てもらいましょうか?」と言いました。

「前に瓦で引っかかって、えらい大金払っちゃったんだよ」
と言うではありませんか。
「引っ叩きたい位なんだよ」と。

そんな場所には、この手の話が多いのが現実です。
悲しい話です。
ほんの一握りの、ずるい人たちが、
私達の仕事の信用を下げているのかもしれません。

長年その職業に就く、その職業を続ける
ということは、それなりの覚悟や責任があると思うのです。

お施主さんから頂く大切なお金。
その価値を解る人・会社でありたいと思います。

先日の会話で
『ぼられた』という言葉が何回か出てきました。
胸が締め付けられる思いでした。
怒りが込み上げてきたと言う方が正しいでしょうか。

顔の見える関係
温度の伝わる関係
そうでなければいけないと思います。
家を造ることを生業にする者として。

(2010.09.29)