ブログ

和風と洋風

住宅の呼び名で、『和風』『洋風』等とつけることがありますが、
ちょっと違和感を感じる事があるのです。
でも、解りやすいのでしょうね。そういう分類の仕方のほうが。
本来、和風の家の材料・材質と言うのは、いわゆる『洋風』の家でも十分通用するものだと思っています。
もちろん岡村建業でも、和風といわれる材料を使って、和風でない住宅を建てる事もあります。
そもそも『和風』ってなんなの?『洋風』ってなんなの?と言う話になってしまうのですが・・・。

『和』の材料・材質というのは、上質・良質なのだと思います。
時間が経つにつれて、厚味が出てくるような・・・。
そして、日本の建築に忘れてはならないのが『職人の技術』。
これは、日本人の誇りではないでしょうか。
海外に行くと、本当にそれを感じる事があります。
細かいところの仕上がりが、まるで違いますから。
その技術が、思う存分に発揮できていないのが
今の時代なのだと思います。
工業生産品に頼るだけでなく、柔軟に、良いものは取り入れ、
引き継いでいくものは引き継いで・・・。
早い・安い・では、どうにもならない部分に、
いま、歪が出ているのではないかと思います。

『大工の志』が、お施主さん達に伝わるように。
『思い』を聞いて頂ける大工になれるように。
流行や、時代も理解・意識しながら、建物ということを考えていかなければいけないのだと思います。

話が反れましたが、“和の質感を大事にした現代の住宅”が
これからの時代、支持されていくように頑張ろうと、
内覧会が終わった今、思っているところです。
建てる側の方たちにも、木の温もり、土の温もり、石の温もり、職人さんの温もり・・・を感じて頂けるような、そんな住宅が建てられたら良いですね。
本当は、『和風』『洋風』でなく、
『日本に合う家』・・・。そんな家でしょうか。

(2009.04.08)