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相異

家の事を話していて、床の話になると、
床に対しての考え方、感じ方の違いがあるのだな・・・と思います。

床の材質についてですが、
最近は、印刷技術の進化によって、
本当は銘木でない床なのに、銘木に見える床があったり、
本当の木の床に見えるのに、本当は木ではない床があったりするのです。

硬く傷がつかない床材をさがしていたりすると、
そんなのにぶち当たるわけです。

昔はプリント板(木目調)といえば、同じプリント柄が並んでしまうのは当たり前でしたが、
良いもの(良いものと言ってよいのか戸惑いますが・・・)は、
それなりに、そんなところにも気を使っていたりする訳です。

そして、それの方が良いと判断する方も多いという現実。
何だか腑に落ちないのですが。

お施主さんの家を訪ねると、やはり子供さんがいる御家庭では、
キズはつきものです。
それを家族の歴史と感じるか、単なるきたないキズと感じるか。
その相異の感じ方に、選んだお施主さんや、私たちが傷ついたりしてしまうこともあるのです。

断言して言えることは、
本当の木の床は、長生きだということ。
そして、暖かいということ。
そして、何より、温かいのではないかと思います。

その家族の過ごした歴史と思ってください。
そんな風に、住宅に対しておおらかに考えて頂けたらと思います。
本当の木の床の生活をおすすめします。
木の床と共存するような感じでしょうか。


そうそう、ここで言っている最近のいわゆる硬くて傷が付かなくてという床材の表面材質は、紙なんですよ。
プリントですから。木目印刷なんですから。
木ではありません。
そして、エコでもありません。
残念ながら。

(2010.03.09)